子どもの幸せ

みゆき幼稚園がある町の名前は「御幸町」。とても縁起のよい町名です。そして園章のモチーフになっているのが四つ葉のクローバー。古来より幸福のシンボルとして愛されてきました。
私たちは常に、「子どもの幸せ」をまんなかに、お母さま、お父さま、おばあちゃん、おじいちゃん、そして地域の人たちも笑顔にする、そんな幼稚園でありたい。ハッピークローバーをかたどった若葉色の可愛らしい園章にはそんな想いが込められています。

「子どもの幸せ」を考える時、それが単なるイメージやスローガンだけでは教育に落とし込むことは出来ません。私たちが「子どもの幸せ」を考えるとき、常に子どもたちの「幸せな未来」、「幸せな生き方」というものに想いを馳せるところから始めています。

今の子どもたちの平均寿命は、医学の進歩によって、90歳、あるいは100歳に届くかもしれません。つまり、「子どもの幸せ」を考えるということは、100年近く先の未来をも考えるということなんです。100年後の未来、みゆき幼稚園を巣立った子どもたちが皆、「とてもいい人生だったなあ。」と振り返る事ができたら。そんな素敵な人生を生きていくための力、その基礎を身につける大切なスタート地点が幼児期だとするならば、私たちは、最高の未来に向かって自由に伸びていける、一生使える”幸せDNA”を育む保育をめざしていきたいと考えます。そして、「子どもの幸せ」は、もちろん、「親の幸せ」。さらに言えば、それは私たち保育者の幸せであり、日本、ひいては世界の幸せにもつながっていくものであるのでしょう。

「幼児教育で人を幸せにしたい。」それがみゆき幼稚園のビジョンです。

自然に学べ

「自然に学べ、自ら育て。」は創立以来のスローガンです。この言葉は、「放任主義」や「勝手に育て」という意味ではもちろんありません。education(教育)という言葉の本来の意味は、「教える」でも「育む」でもなく、「引き出す」。このスローガンには、人間に本来備わっている、「自ら成長しようとする力」を大切に、常に引き出してあげられる幼稚園でありたいという気持ちが込められています。
また、この言葉には、「Nature・自然環境から学んでいこう」という意味もあります。幼児期の自然体験の重要性は、近年声高に言われていますが、様々な自然体験活動を通して、子どもたちは「心とからだの健康」「命の大切さ」「エコロジー」「芸術的センス」「仲間との絆」など多くのことを学んでいきます。

これからの時代を生き抜くために、ますます必要とされる人間力。それは、自立し、力強くいきていくための総合的な力。多様な価値感が混在する、成熟期を迎えたこれからの時代だからこそ、子どもたちが「自ら」考え、「自ら」行動し、「自ら」学び、自分と仲間、そして地球を大切にする。私たちはそんな環境をつくることに、真摯に取り組んでいきます。

夢育

「食育」なら知っているけど、「夢育」って何?という方が多いかもしれません。私たちは、子どもが「夢で育つ」、子どもの「夢を育てる」ことを称してそう呼んでいます。夢(目標)を自ら設定し、それを叶えるため、諦める事無く努力を続けられる力。そんな力を芽生えさせることが、私たちの目指す「夢育」です。
では、具体的に、夢を見る力とは、どんなものでしょう?私たちは次の3つの力が大切だと考えます。「大好きな事を見つける力」、「正解のない世の中で、自分なりの答えを見つけていく力」、そして、自分以外の他者を思いやり、認め合えることで、応援されやすい人間になる力、つまり、「コミュニケーション能力」です。それらの能力は、今の子どもたちにとって、「幸せになる能力」とほとんど同じ意味を持つはずです。
もちろん、幼児期の夢は、大抵、微笑ましく無邪気なものですが、どんな夢にたいしても決して否定することなく、「~ちゃんなら出来るね。」と言葉かけをするだけでも、その心は自分の明るい未来に向かっていくことでしょう。また、保育のカリキュラムの中で、自分なりの目標(例 鼓笛隊の小太鼓を一生懸命やり抜こう!)を持たせ、達成感や自己肯定感を与えさせることも、小学生になってからのチャレンジ精神を支える良い体験になります。

夢を描きづらい時代。ニートや引きこもり、就職難などの社会問題。若者が内向き指向になっている世の中だからこそ、今の子どもたちには、”POWER OF DREAMS“「夢を見る力」をしっかりと身につけ、自分らしく生きて欲しい。そして、ほんとうにやりたい事を見つけたら、自らの夢を状況に合わせリニューアルしたり、方向性を変えたりする柔軟性の大切さにもいつか気づいて欲しい。そんな想いで私たちは日々保育に取り組んでいます。

ロハスな幼稚園

「ロハス」。地球環境保護に意識の高い生活スタイルを総じてそう呼びます。「ロハス」の5つのキーワード、それは、「無理をしない」「シンプル」「心地いい」「エコロジー」「心と身体の健康」というものです。私たちの園舍、園庭を含めた保育環境づくりには、その精神が反映されています。
みゆき幼稚園の園舍は安全、健康面を考慮したしっかりとした構造の木造平屋建て。レンガ敷きのテラスからつづく広い園庭には出来るだけ動物や緑を配置し、シンプルで心地よい空間づくりを目指しています。保育室も基準より広く造り、椅子やテーブル、ロッカー、シューズボックスなどの備品も、すべて木製無垢材の手作りのものです。合板やプラスチックのものよりかさ張りますが、ぬくもりがあり、丈夫で長持ちします。壊れたり、傷ついたりしても、すぐに遺棄するようなことはせず、直しながら大切に使い続けています。
預かり保育施設「木のおうち」は、内装も木製のロッジのような造りで、保育時間が終わった2時から夕方6時まで、子どもたちには、まるで家にいるようなリラックスした時間を過ごしてもらえるようにしています。街なかにある園の利便性を活かしながら、四季の移り変わりをしっかりと感じられるような環境で、ゆったりとした時間の流れの中、子どもたちが心も身体も豊かにたくましく育っていく。子どもが子どもらしい笑顔でいられる幼稚園。それは、そんな「ロハス」な環境のなかにこそあるのだと考えます。